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「体力勝負のプロ生活」プロプレイヤー小倉孝 Part1

プロ雀士兼プロポーカープレイヤーの小倉孝さん。2025年2月Poker Dream 16 Mystery Bounty High Rollerで優勝されるなど躍進を続ける小倉さん。これまでのご経歴や、プロ雀士から見たポーカーの考え方など、第一線で活躍されてきた視点から語っていただきました。ポーカーメディアPOKER PICKSがお届けします。

プロ雀士になった経緯


小倉さんはプロ雀士でもありますが、麻雀を始めたきっかけ、プロ雀士になった経緯を教えてください。

麻雀に初めて触れたのは小学生くらいですね。当時はゲームでちょっとだけやってという感じで。そこからルールをしっかりと覚えて本格的にやり始めたのは高校生の時です。高校3年生の時には雀荘でバイトしながら、結構やっていました。

大学生になると、当時2000年くらいでインターネットがまだあまり普及していない頃でしたが、 インターネット麻雀 を始めました。そのインターネット麻雀の中で最強クラスになった頃、雑誌でプロ雀士の募集を見つけました。インターネットでも勝てるからプロになれるんじゃないかと思い応募したら、試験に受かって大学在学中にそのままプロ雀士になりました。

引用:麻雀豆腐

プロポーカープレイヤーへの道のり


続いて、プロ雀士からポーカープレイヤーに転身された経緯を教えてください。

ポーカーを初めてプレイしたのは、自分が24歳くらいの時です。雀荘にポーカーのルールを知っている人が来て、みんなでポーカーをしようってなって。当時はポーカーは世間ではほぼ知られていなかったのですが、インターネットでは流行っていたのでそこでやっていました。

ポーカーを知ってから、のめり込むようになったきっかけは何だったのでしょうか?

ポーカーは一生懸命やれば勝てたので、 結果が出ることは楽しかった ですね。どういう選択が正しいか、どうしたら得か、損かというのを考えることは得意でしたし、考えることと、結果が出ることがどちらも楽しかったのでのめり込んでいたと思います。

あとは、ポーカーは シンプルに稼ぎやすい というのもありました。当時はプロ雀士自体はそこまでお金にならず、雀荘で働いたり他に何かしらの仕事をしたりする必要があったのですが、ポーカーはそれだけで稼げましたから。ポーカーを覚えてから1、2年くらいで海外のカジノに行き始めました。

引用:PokerDream

麻雀とポーカーの違い


プロ雀士での経験がポーカーで活きているということはありますか?

麻雀とポーカーでは、 「得なことをして結果を待つ」 という損得で考える部分が同じゲームなので、その考え方はポーカーでも役に立っているかもしれないです。

なるほど。逆に、戦い方での違いはありますか?

麻雀では「この人に対してはこうプレイする」という人読みやエクスプロイトの意味が薄いので、 自分が確率的に正しいプレイをする ということを中心に考えた方がいいですね。たまに、この人はよく鳴くからこう対応しよう、くらいの調整はありますけど。

一方でポーカーは、 人読みがめっちゃ大事 ですね。理論的な正しさを大事にしつつ、相手によって戦い方を変えていきます。目の前の相手をよく観察して、相手に隙を与えないプレイを心がけています。

同じ損得を考えるゲームでも、ポーカーの方が人読みの要素が強くなってくるんですね。

GTOが普及していない頃の戦略


続いて、ポーカープレイヤーになってからの経歴を教えてください。

最初の方は、ラスベガスやマカオに行って少し勝って帰ってきて、というのを繰り返していたのですが、10年くらい前からマカオで腰を据えてやっていました。

当時は今ほど GTOのような情報が得られない時代 だったので、自分で考えてプレイしていました。情報がゲットできていれば成績はもっと早く良くなっていたと思います。それでも勝ててはいたのですが。

GTOが普及していなかった時代で小倉さんが勝ち続けられた秘訣は何だったのでしょうか?

各自がコンピューターに頼らず自分で考えなければならない中では、 自分で戦略を作る自信 は結構ありました。考え対決だったら、負けないと思っていましたね。プリフロップを自分で考えろというと、コンピューターの答えには流石に辿りつけないと思いましたけど。

自分で戦略を作るプロセスについても教えていただけますか?

ハンド数をこなして、一手一手に対してこっちの方が良かった、得だったのではないかというのを考えていきました。毎日繰り返し、その積み重ねでした。

その中で行き着いたのは、やはり 固くプレイした方が得 だなと。みんなよくわからずにプレイしているとリンプとかも多いので、自分は強い時だけ参加していれば利益的でしたね。

マカオでの高額ポット獲得


続いて、印象に残っているエピソードを教えてください。

10年くらい前マカオでプレイしていたのですが、現地のお金持ちの社長みたいな人がいて、レギュラーの人たちと座って毎日その社長と戦っていました。その時は結構勝っていましたね。

特に印象的なハンドでいうと、自分がQQを持っている時ターンでオールインをしたら嬉しそうにコールされて、55が出てきて。セットを引かれていました。そしたらリバーでQが落ちて、逆転して勝利しました。 2,000万円くらいの大きなポット で、かなり印象的なハンドでした。

逆転勝利してそれだけの高額ポットが取れたのは、印象に残りますね。

損得勘定を考え続けること


ご自身のプレイヤーとしての強みは何だと思いますか?

昔から 相手のテルや仕草の読み で結構利益を出すことはできたので、そこは一つの強みですね。

あとは、 考える力が人より高い のが強みですね。深い思考をするというより、シンプルに正しい結論を出す、正解率が高いということが強みです。難しいこともなるべく簡単に考える能力は高いと思います。

その考える力は、どのように形成されていったのでしょうか。

昔から算数がかなり得意だったので、自分で答えを導くというのは得意だったと思います。あとは、麻雀の経験でもありますが、 損得勘定を考えることを日常的にする ことが良かったのだと思います。

なるほど。金銭的な利益を出すことが目的というより、考えること自体が楽しいということでしょうか?

考えることや 「最善を尽くして結果を待つ」 ということも楽しいですし、金銭的に利益を出せることも楽しいので、両方楽しいですね。

考え続ける「体力」


トーナメントなどでは、かなり長い時間ずっと考え続けなくてはならないと思いますが、集中力の秘訣などはありますか?

やっぱり 体力をつけること ですね、長く考え続けるためには。その意味で、 ジムに行くとかは超大事 だと思いますけどね。

ジムですか!(笑)

はい。マカオでプレイしていた時、先ほど話したお金持ちの社長が朝の8時に来るということで、8時前くらいにみんなが卓に集まってくるんですよ。8時前にはみんなが集まるから、そのうち集まる時間が朝の6時、4時とどんどん早くなっていって、結局前日の23時くらいから集まって朝まで卓で待っていないといけなくなって。

こうなると最終的に体力勝負になるんですが、結局残って結果を出していたのは、 ジムに行ってるようなマッチョな人たち だったんですよ。

なるほど、確かに長時間打つには体力が必要ですね。

はい、ここまで長期戦になってくると、体力がものを言うみたいな世界になってきます。GTOを学ぶことも大切ですが、基礎体力も必要です。特に専業でやっていくには、 健康第一 で考えた方がいいですね。

Part2に続く

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ポーカーピックスの編集部「ポーカーのすべてをあなたに」をコンセプトにポーカーのオリジナルコンテンツを執筆。現役プロプレイヤーやディーラーなど幅広い視点でポーカーの魅力を発信する。

Ogura Takashi

小倉孝

プロポーカープレイヤー&プロ雀士。長年に渡り海外を拠点に活躍するプレイヤーでありながら、国内での大型大会の解説なども務める

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