「ポーカーとNFTゲームの共通点」コインムスメ代表 辻拓也
日本のアミューズメントカジノなどでポーカーに慣れてきて、今度は海外の大会にも挑戦してみたい!という方も多いのではないでしょうか。しかし初めての海外大会、どの国に行けば良いか、何に気をつける必要があるか等、わからないことも多いかと思います。
今回は、おすすめのMTT(マルチテーブルトーナメント)を中心に台湾の渡航情報についてご紹介します!
また、まもなく2024年9月27日からAPT台湾2024も開催されるため、参加される方は必見の内容となっています!ポーカーメディアPOKER PICKSがお届けします。
(記事公開タイミング前後での情報になりますので最新の状況についてはご自身でのご確認下さい)
皆様こんにちは!やしろと申します。普段は海外のカジノでMTTを中心にポーカーをプレイしており、Xでは主にアジアのMTTの情報を発信しています。今回は、台湾の代表的なMTTについて紹介します。
台湾のMTTには過去に5回ほど参加したことがありますが、アジアでMTTに参加するならオススメの国のうちの1つです。台湾は親日で治安も良く、ご飯も安くて美味しく、観光地としても楽しい場所です。また、日本からの直行便も多く行きやすいのも利点です。台湾での大会参加に慣れておけば、今後アジアのメジャー大会にほぼ参加できると言っても過言ではないと思います。
はじめに、台湾の基本情報について説明します。
引用:台Biz
台湾の滞在について、以下の条件を満たしていればビザは不要です。
<無査証での滞在条件(日本旅券所持者)>
1.90日以内の滞在であること(延長不可)
2.パスポートの有効期限が滞在予定日数以上
3.台湾から出国するための予約済み航空券
参考:外務省海外安全情報
税関申請に関する取り決めは以下の通りです。
台湾ドル:10万台湾ドル以下。これを超える場合は、事前に中央銀行の許可申請が必要。
外国通貨:1万米ドルに相当する金額以下。これを超える場合は、税関への申告が必要。
参考:日本貿易振興機構(ジェトロ)
10万台湾ドル以上の持ち込みは事前に中央銀行の許可申請が必要で、私は申請したことがありませんし、手間を考えた場合でも現実的ではありません。
そのため、相応の資金を持ち込む際には外貨での持ち込みが一般的です。もし10万台湾ドル以上の持ち込みをした場合、税関手前の外貨交換所にて強制的に交換もしくは税関での預かりになります。
私が台湾に入国するときは、10万台湾ドル以下の台湾ドルと、1万米ドル相当の金額の米ドルもしくは円を税関にて申告して持ち込みます。台湾の税関には片言の日本語を喋れる職員がおり、チップを求めるような人もいませんので安心してください。
私は普段9万台湾ドルと1万米ドル〜2万米ドルほど持ち込みます。税関申請を行うと、申告書の写しを発行してくれます。発行してもらえない場合は、コピーを依頼すれば応じてくれます。この控えは出国時に必要になりますので、必ず控えておいてください。
台湾の税関は、アジアの税関の中でも比較的トラブルが発生しにくいため、しっかりと手続きすれば問題はありません。
台湾の主な空港は、松山空港と桃園空港の二つです。松山空港の場合、空港から会場まで近いため、タクシーかUBERでの移動がおすすめです。市内まではタクシーでTWD200~250(約1,000円)程度となります。
桃園空港の場合、会場まで相応の距離があるため、空港から台北駅まで地下鉄で移動し、台北駅からタクシーで移動するのがおすすめです。タクシーでの支払いは基本現金になります。クレジットカードは拒否されることが多いため注意が必要です。
また、空港で空港悠遊カード(Easy Card)を買うことをお勧めします。日本のSuicaカードのようなもので、地下鉄の移動時やコンビニでの買い物に使えます。空港に到着したらカードを購入できます。空港でesimカードやsimカードを購入すれば、空港悠遊カード(Easy Card)がおまけで付いてきます。
治安は比較的安全ですが、軽犯罪はそれなりに発生します。ホテルに多額の金品を預ける場合は金庫に預けるか、手持ちするのを徹底してください。
季節によりますが、気温や湿度は日本より少し高めで、雨もそれなりの頻度で降ります。また、大会の会場は空調が効いており、場所によっては直接冷気があたるので羽織ものは必須です。
日本との物価の差はあまり感じません。食費についても、お店を選べば日本よりも安い印象です。ただし、会場周辺ホテルはわりと高めです。
ホテル代金は1万円〜1万5千円ですが、直前での予約になると割高となります。窓のない部屋だと1割から2割ほど安くなります。会場周辺のホテルには8千円以下のものがありますが、質はその分下がります。ホテルはツインでも上記の値段ですので、友人等とホテルシェアをするのがおすすめです。
台湾ではポーカーが人気です。国がMTTに限り合法化しています。50テーブル以上設置可能なCTPという大規模会場もあり、大型大会が頻繁に開催されています。日本のようにアミューズメントという位置づけではなく、高還元率、高バイイン額のトーナメント、グローバルタイトルのMTTが開催されることにより、来るたびに新しいプレーヤーが増えている印象があります。大会中止リスクがない、大規模な会場、税関で手続きのしやすさ、この3点から、最もポーカー人口が増えていく国の一つではないかと思っています。
台湾ではMTTのみ合法で、キャッシュゲームは違法になります。そのため、キャッシュプレーヤーにとってはオススメできません。MTTに関しては政治的に合法とのため、キャンセルの心配はありません。安心して参加してください。
続いて、台湾で開催される代表的な3大会について紹介します。今年のAPT台湾2024については、まもなく9/27〜10/7で開催予定となります。
引用:APT公式HP
APT(Asian Poker Tour)は、アジア最大規模のポーカー大会で、毎年アジアの各地域で開催されています。まもなく9/27より開催されるAPT台湾2024は、11日間にわたって開催され、全114イベントのうち保証額のあるイベントは11個、トロフィーイベントは合計108個と、台湾最大級のMTTとなります。上記で紹介したメインイベントの他にも、ハイローラーイベントやミステリーバウンティ、ミックスゲーム、PLO、Short Deckなど様々な種目が開催されます。
会場にはカフェが併設されており、食事をしながらポーカーが可能です。近くのコンビニやUBERでの持ち込みもできます。会場カフェの食事やドリンクは美味しいです。スイカジュースが私のお気に入りです。会場内は禁煙で、女性専用トイレがあり、別会場については共用となります。
人が増えると追加テーブルが用意されますが、プラスチックの椅子になります。長時間座るのが辛いので、座椅子クッションの持ち込みがおすすめです。
会場WIFIは弱いので、現地SIMか別の通信手段を用意するのがおすすめです。充電については、チャージスポットの設備があるため困りません。
APTは国際的な大会として認知されており、アジアで最もレベルの高いトーナメントです。GGでもオンラインDay1が開催されてからオンラインプレーヤーが増えた印象です。大会スケジュールによりますが、triton済州の開催タイミングとスケジュールが重なると世界トッププレーヤーも参加します。Isaac Haxtonが参加してたのには驚きました(さくっとHighrollerで優勝してました)。triton済州の映像を見ると、同卓したプレーヤーが何人かいました。また、アジア圏のHighrollerレギュラーは必ず参加します。EPTを避けてwinレートが出しやすいと思って参加するヨーロッパのMTTプロが増えてきたという印象です。
引用:SOMUCHPOKER
USOP(U Series Of Poker)は近年規模を拡大している、歴史の浅い大会です。USOP台湾2024では11日間にわたり全45イベントが開催されました。メインイベントの他にもハイローラー、ミステリーバウンティ、ミックスゲーム、PLO、Short Deckなどサイドイベントの種目は多岐にわたり、数千人規模の参加人数となりました。昨年のUSOP台湾2023と比較して保証額やイベント数は倍増しており、今後さらに規模が拡大していくことが期待されています。
「①APT台湾」と同様
同大会は、開催時期によってプレーヤーのレベルが変わります。台湾人のプレーヤーが過半数で、残りはアジアのレギュラーがほとんどです。台湾は韓国からの入国がしやすく、韓国人のレクの参加人数が多いです。一方でレギュラーの韓国人も多く、同卓する場合はどちらのプレーヤーなのか見極める必要があります。中国人が台湾に入国することが難しいため、中国人は少ないです。フィリピン人はグループで来ており、レベル感は人によってバラバラですが、普段からキャッシュをプレイしているプレーヤーが集まっているという印象です。この大会には、欧米のトッププロが参加している印象はありません。
引用:SOMUCHPOKER
WPT(World Poker Tour)はWSOP、EPTと並んで世界三大ポーカートーナメントのひとつとされている、権威ある大会です。2024年に台湾で開催されたWPTはWPT Primeと呼ばれ、WPTのメインツアーよりも手頃なバイイン額で、参加しやすいトーナメントとなります。WPT台湾2024では全50イベントで、メインイベントの他にはハイローラー、ミステリーバウンティ、PLO、Short Deckなどのサイドイベントが開催されました。
「①APT台湾」と同様
「②USOP台湾」と同様
会場近くでオススメのレストランを紹介します。24時を過ぎるとほとんどのお店が閉まるので、注意が必要です。
台湾の家庭料理を味わえるお店で、私も時間があれば必ず行っています。予約が必須ですが、1度は行くべきお店です。(map情報)
引用:台北ナビ
小籠包のテイクアウト専門のお店です。大会期間中は、毎朝テイクアウトして、隣の公園で食べるのが日課となっています。(map情報)
引用:Retty
広東料理のお店です。安く中華を楽しむならここがオススメです。トーナメントで飛んだ時にはよくこのお店で食べています。(map情報)
引用:歩く台北
会場近くのオススメのマッサージ店です。ポーカーの大会は長時間座っているので、疲れを取るためにこのお店を利用しています。マッサージする人によって当たり外れがありますが、よく台湾人プレーヤーと会うので、現地の人はこのお店を利用している印象です。(map情報)
引用:gomaji
台湾には、観光でも楽しめる場所がたくさんあります。折角なので、MTTで台湾を訪れた際には観光地に出向いてみるのはいかがでしょうか。
台湾観光でもっとも人気のスポットの一つです。ノスタルジックな風情が漂う街並みが楽しめます。(map情報)
台湾の旅行の醍醐味の一つは、美味しい屋台グルメが堪能できる夜市です。士林夜市は、市内で最も規模が大きく知名度の高い夜市となっています。(map情報)
台北で最も歴史ある問屋街です。歴史を感じさせる建物が並び、歩くだけでも楽しい場所です。(map情報)
最後に、台湾へ渡航する上で知っておくべきお得情報を紹介します。
ホテルは早めに予約すればするほど安くなります。会場周辺のホテルは直前になると空き部屋が減って選択肢がほとんどなくなりますので、トーナメントスケジュールが発表され次第お早めに予約するのをお勧めします。
台湾政府が旅行者向けにお得な商品券やクーポンを発行しています。こちらも直前には応募できないので、前もって応募するのをお勧めします。
詳細:台湾観光庁・台湾観光協会
引用:台湾観光庁・台湾観光協会
バイインは台湾ドル、USD、CTPコイン、USDT、GG$やポーカーウェブコインなど(各大会に毎に異なる)となります。交換レートは会場レートです。両替は空港で行うのが一番レートが良いです。
台湾では、ここで紹介した大会以外にもポーカードリーム、TMT、AJPC、ASPTと頻繁に大会が開催されています。私も、友人と台湾でのシェアルームを計画しているほどです。また、大会で獲得した賞金をCTPに預けることも可能で、大会によりますが、多額の賞金を受け取った場合のUSDT受取や送金も対応してくれます。
台湾ではトーナメントポーカーがスポーツとして認知されており、今後もプレーヤーが増えていくでしょう。皆さんもぜひ、台湾でのトーナメントに参加してみてはいかがでしょうか。
ポーカーピックスの編集部「ポーカーのすべてをあなたに」をコンセプトにポーカーのオリジナルコンテンツを執筆。現役プロプレイヤーやディーラーなど幅広い視点でポーカーの魅力を発信する。