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「楽観的にポーカーと生きる」名人戦第5期名人 清水孝生

年の瀬といえば名人戦ポーカーが開催されますが、今回は、前回大会である2023年第5期名人戦の優勝者、名人である清水孝生さんにインタビューしました。長年ポーカーに取り組まれてきた姿勢やロングランする秘訣や気になる私生活について伺ってきました。ポーカーメディアPOKER PICKSがお届けします。

ポーカーを始めたきっかけ


ポーカーを始めたきっかけを教えてください。

もともと麻雀が好きで、そればかりやっていました。引きこもりみたいな生活で外に出ることも少なかったんですけど、麻雀番組のニコ生でテキサスホールデムのポーカーをやっている番組を見たのがきっかけですね。9年ぐらい前ですかね。その時に、「こんなゲームがあるんだ」と興味を持ちました。

その後、実際のポーカールームに行かれるようになったんですか?

アプリで遊ぶうちに、「これ、ゲーム上だけではなく実際にやったらもっと楽しいんじゃないか」と思いました。初めて行った参加したトーナメントで、たまたま隣に座ったのが六本木西麻布の「エイト」の店長さんでした。それをきっかけにというお店にも行くようになりました。

ポーカーを始めてからは結構アミューズメントに行かれてたんですか?

そうですね。行ってました。行き始めて半年ぐらいしてから、JOPT Season 11:Grand Finalに出てメインの2位になれました。2016年のことですかね。ラッキーしたなって感じでしたね。参加人数は今ほど多くはなかったですが、盛り上がりは当時もすごくて、僕もサテライトを取るために大宮まで行ったりしてました。

楽観的ポーカーの向き合い方


プレイヤーとして大成したポジティブなターニングポイントを教えてください。

やはり2019年のJOPT Season 15:Grand Finalのメインで優勝したことですね。それまでは準優勝の経験もありましたが、優勝の影響力やその後の評価が全く違いました。 今になっても「この人、メイン優勝してるんですよ」って言われるぐらいですからね。 やっぱりそこはかなり大きなターニングポイントだったと思います。

2018年はかなり海外に行かれていたと思うのですが、そのきっかけだったり、海外で成長したなと感じる部分はありますか?

JOPTのプライズがあったので、それで海外に挑戦してみようと思いました。初めてマカオの「レッドドラゴン」に参加した時は、知り合いもおらず全くアウェイな状況で、すごく緊張しました。ただ、その中で「意外と戦える」と気づいて、どんどんポーカーにハマっていきました。 その時は強くなりたい願望があって、 少しだけ勉強しました。スノーウィーを活用してポストフロップを勉強して3bet、4bet、までは全てExcelで起こしてました。 大会に参加するたびに自分のハンドを毎回記録して、Excelを使って照らし合わせたり、1年くらいは頑張ってました。

長年ポーカーをやってる中で、トーナメントでずっと入賞ができなかった期間だったり、スランプみたいな期間はありましたか?

あまりないですね。キャッシュをあんまりやらないんで、トーナメントは出ても入賞できなくても10回とか、そんなレベルじゃないですか。やっぱり遠征先で結果が出ないっていう経験はありますけど、今回はダメだったなっていう感じで、そんなに気にしないんですよね。 スランプだからどうのこうのとかっていう風に考えたことないので、ついてなかったなくらいにしか考えないです。

楽観的に捉えることが、ポーカーを長く続けていく秘訣なんでしょうか?

成績が悪くて自信がなくなったら、ちょっと続けるのも大変になるかもしれないですけど、この辺もあんまり経験はないですね。 日常生活では結構メンタル弱い方なんですが、ポーカーは自分が楽しめる範囲でしかやらないです。海外に行ってキャッシュで稼ぎたいみたいな気持ちもなくて、トーナメントで優勝して周りからチヤホヤされたいな、くらいと楽観的にしか考えてないんです。笑

トーナメントの極意


ご自身のプレイヤーとしての強みは何ですか?また、それはどのように形成されましたか?

僕の特徴は、昔からベットサイズが大きいことですかね。それが相手に「めんどくさい」と思わせることが多いみたいです。なんとなく昔から酔っ払って身につけた成果なんじゃないですかね。笑

何度もご優勝の経験があると思うんですけど、トーナメントの中で序盤、終盤、終盤っていう風に3つで分けた時に、 それぞれで意識してる立ち回り方はありますか?

いや、僕はあんまり優勝ってそんなにしてないです。国内ではちょいちょいしてますけど、海外ではそんな多くないです。序盤はもう普通にやってればなんとなく増えるもんだなと思ってて。自分のスタイル的に。 で、中盤になるとぬるま湯に浸かって、あんまり増やせないです。で、結局インマネギリギリっていうパターンが多いんですよね。

大きな大会でも2位とかが多かったりして、WPTのメイン2位とか、APTのチャンピオンシップ 2位とか、勝ててないところがあるんで、その辺はちょっと勉強不足かなって思ってます。やっぱりFTってあんまり経験できないじゃないですか。そこは全然得意としてなくて、逆に苦手としてる部分だなと思いますね。

ブラフが得意と伺いましたが、その極意を教えてください。

いや、やっぱり難しいですけどね、でも、結局差がつくのってブラフの差だよなって思ってるんで、 こういうシチュエーション、こういうボードでブラフ打つべきっていうのは、自分なりには考えてました。 そんなにスキルは高くないですけど、バリューのビッグベッドも多いのでバランスは意識しています。この前のWSOPのメインの大会に出たんですけど、みんなやっぱり硬くなるんですよね。Day1で大きなブラフをして、ボトムセットやAKのトップ2Pも下ろしたり。 シチュエーションによってブラフの通る環境は全然違うんだなと思いましたね。

昨年の名人戦で優勝されましたが、印象に残っていることを教えてください。

序盤で有名なプレイヤーたちとぶつかり合って勝ち進めたのが大きかったですね。僕がセカンドチップリだった時に、ファルコンさんがチップリだったんです。フロップで奇跡的なクワッズを引いて、向こうはフルハウスでした。そこで大きくぶつかったのは、かなり大きなターニングポイントでしたね。

普段と立ち回りは変えたりしましたか?

いつも通りやってました。チップをたくさん持った状態でFTに進めたので、余裕を持ってプレイできました。強いプレイヤーばかりでしたが、運も味方してくれたと思います。 やっぱりWSOPのメインじゃないですけど、残りたいっていう気持ちが強い人が多いと思うんで、その辺は僕はブラファーとしてはやりやすいところはあったと思います。

トーナメントで意識していることを3つ教えてください。

まず一つ目は、相手をしっかり観察することですかね。 ブラフしてきそうな人、コールしてくれそうな人、レイズしてきそうな人、降りてくれそうな人。その辺を見ていくと。まずはそこが1番大事じゃないかなと思います。 そういう面で、僕なんかは硬そうに海外では見られるので、 時はちょっと有利ですよね。ブラフが通りやすかったりするんで。

2つめはやっぱりチップ量ですかね。自分がチップが多い時には相手はあんまりぶつかりにこなかったりもしますから、大事な要素になると思います。

3つめは本当に飛ばないことですよね。結局インマネするまではなんとか粘ろうっていう気持ちは結構大切だと思ってます。そういう低いところから上がっていったことは何度もあるので、諦めない気持ちが大切だなと思います。

引用:WSOP.com

トーナメントに参加される時は結構序盤から参加されるんですか?

僕は序盤から参加したいタイプです。取れる人を探して取るっていうのをできるだけ早くやりたいと思ってます。レイトで入った方が期待値が高いことは理解してますが、結局ギャンブル要素も大きくなるなって思ってて。時間が限られてる人にとっては時間の短縮にもなるんで、それは全然いいと思いますけどね。

縁起を担いだりされますか?

それはあります。ついてる時に履いてたパンツとか、着ていた服とかは覚えておくように意識してます。今日のインタビューで着ている服も、名人戦の1日目に着ていて調子がよかったので、2日目も連続で着たんです。そしたらかなりいい結果になりました。他にも朝にこんなルーティンしたな、コーヒー飲んだなとか覚えておいて同じことをしたりします。笑

私生活について


普段はどのようなお仕事をされていますか?

ホームページの運営をしています。広告収入が主な収入源です。社員にほとんど任せているので比較的自由な時間が多くて、ポーカーとのバランスも取りやすかったです。

奥様ともポーカーがきっかけで知り合われたと伺いましたが、その当時のお話を教えてください。

妻はJOPTのイベントコンパニオンやアミューズのディーラーをしていて、その頃から顔見知りではあったんですが、海外トナメに一緒に行く人を探してたところ、彼女が誕生日によく行ってたお店に来てたので声を掛けて一緒に海外に行くようになりました。

お二人でポーカーをしに行ったりは今もあるんですか?

今は子どもが2人いるので、とてもそんな余裕はないのですが、去年名人戦にベビーカーで応援に来てくれました。『パパ頑張って』って応援してくれるので、嬉しいですよね。一応今年も名人戦に来てくれることになっているので、良いところが見せられるように頑張りたいです。

ポーカーと家庭どちらも順風満帆に見える清水さんですが、どのようにバランスをとっているのでしょうか?

子どもが生まれてからはあまりポーカーやってないです。行こうと思えばいけるんですけど、やっぱり子育てを隣で見てて、2人の子どもを育てるって相当大変だなって感じるので。 たまにタイミングを見て、「じゃあこの後ちょっとだけ遊びに行ってきます」みたいに隙を縫って遊びにいくっていうところがコツですかね。ただこの2、3年間耐えてきたんで、ある程度は行ってきていいよみたいな感じで言ってくれてるのでありがたいです。笑

今後の目標


プレイヤー歴の長い清水さんから見て、これまでの日本のポーカー業界の推移をどのように捉えていますか?

本当にヨコサワさんの効果を感じてます。そこからの盛り上がりがすごいですよね。やっぱり前まではポーカーをしに行けば知ってる顔ばっかりっていう状況だったのに、2、3年前ぐらいから JOPTに夜中に行ったら知ってる人が誰もいないっていう状況になってたんで。それはでも、ある意味すごいですよね。こんな人口が増えるとは。なんかもう始めた頃からは想像がつかなかったです。

今後ポーカー業界に期待していることはありますか?

麻雀のように、もっと手軽に遊べる環境が整うと良いですね。例えば、表参道とかはお店が全然ないので、増えてくれたら嬉しいなって思ってます。

若いポーカープレイヤーへのアドバイスや、長くポーカーを続ける秘訣がありましたら、教えていただきたいです。

やっぱりマイペースに楽しむことじゃないですかね。楽しいこと、好きなことって続きますよね。やっぱり辛くてきつくて、もう苦しいってなると心が折れちゃって、ポジティブにもっと頑張ろうって気持ちが減っていくと思います。 勉強でもなんか好きだな、楽しいなって思っていると、その教科の成績がどんどん伸びていくみたいな。同じ側面があるかなって気がします。その気持ちを大事にしていってほしいです。

今後の個人としての目標を教えてください。

やっぱり、 WSOPのメインイベントで優勝することです。それから、名人戦の2連覇。これですよね。やっぱりね、名人戦ブランドは違います。名人名人ってかなりちやほやされますよ。特に西麻布エイトには掛け軸とかも飾ってもらってて、嬉しいですよね。ちやほやされるために、2連覇頑張りたいと思います。

最後に清水さんにとってポーカーを一言で言うとなんでしょう?

楽しむためのツールじゃないですかね。みんながスマホゲームをやろうという感覚と一緒だと思います。ポーカーってやってて本当に楽しいんですよね。やってて楽しくて、さらにいろんな人との繋がりができて、 デメリットがないです。お金がかかることぐらい。これからも、ただ楽しめればそれでいいです。

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ポーカーピックスの編集部「ポーカーのすべてをあなたに」をコンセプトにポーカーのオリジナルコンテンツを執筆。現役プロプレイヤーやディーラーなど幅広い視点でポーカーの魅力を発信する。

Shimizu Takao

清水孝生

2023年第5期名人戦の優勝者。JOPTMainイベント優勝など複数のタイトルを持つ。長年のポーカー経験を活かしアジャストしたプレーを得意とする

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